なぜ東京メトログループが、介護付有料老人ホームを開発したの?
皆さんこんにちは!東京メトロnote編集部です。
2024年7月1日に、東京メトロと東京メトロ都市開発が開発したグループ初の介護付有料老人ホームがオープンしました!
なぜ東京メトログループが介護付有料老人ホームを開発しようと思ったのか?
東京メトログループらしさの詰まった遊び心も含め、オープンまでの裏側をお伝えします!
●プレスリリース
東京メトログループ初の介護付有料老人ホームって、どんなところ?
2024年7月1日にオープンした「チャームスイート旗の台」は、大田区北馬込エリアの閑静な住宅街にあります。
実はこの施設、東急池上線・大井町線の沿線にあり、東京メトロ線が通っていないエリア。
なぜ東京メトロ沿線ではないエリアで開発を行ったかというと、戦前に帝都高速度交通営団(※)の前身となる東京地下鉄道(株)が、現都営浅草線の新線建設用地のためにこのエリアの土地を取得していたことが発端なんです。
(※) 東京メトロが民営化する前の会社のこと。以下「営団地下鉄」。
実際には新線建設用地として使われず、戦中・戦後は畑や農園などに使用されていました。
1949年に営団地下鉄が家族寮を建設、1973年の建て替えを経て2018年3月まで東京メトロの家族寮として活用していました。
近隣に新たな家族寮の整備を行ったことにより未利用地となり、高齢者が安心して暮らせる住環境のニーズの高まりを受け、今回の開発に至ったという経緯です。
東京メトログループの不動産事業では、このように未利用地を有効活用して、不動産事業の拡大とまちづくりの連携を推進しています。
●未利用地の有効活用の例
インタビュー
オープンまでの裏側を知るべく、開発に携わった社員2名にお話を聞きました!
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(左から右)
東京地下鉄株式会社 都市・生活創造本部 不動産開発第一部/前河 真凜
・2021年入社
・不動産開発第一部で未利用地の開発に携わる。以前はシェア畑garden北千住も担当。
東京メトロ都市開発株式会社 不動産事業本部 開発部/西澤 玉葉
・2021年入社
・入社して初めての業務としてチャームスイート旗の台の開発に携わる。
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なぜ介護付有料老人ホームを?
―――なぜ北馬込エリアに、介護付有料老人ホームを開発しようと思ったのですか?
前河:北馬込エリアは閑静な住宅街で、住環境が良好です。品川などのビジネスエリア、自由が丘などの商業エリアへアクセスもよく、その利便性の良さから住宅系用途での需要が見込めると考えました。
西澤:さらに調べていくと、大田区は高齢者住宅が不足していることが分かり、介護付有料老人ホームを開発することになったという経緯です。
前河:東京メトログループでは「都市としての魅力と活力を引き出す」「東京に集う人々の活き活きとした毎日に貢献する」という視点を持っています。この場所は東京メトロ沿線ではありませんが、沿線に限らず東京に多様な魅力と価値を提供することに貢献できると思っています。
西澤:東京メトロ都市開発としても、「心地よい東京」を作ることを目指しているので、東京という街全体を大切にしていきたいと考えています。このことを意識して、日々業務にあたっています。
「初」の大変さ
―――開業に至るまで、大変だったことはありますか?
西澤:私は入社して最初に担当したのがこの物件ということもあり、すべてが初めてのことばかりでした。建物をお使いいただく(株)チャーム・ケア・コーポレーションの知見をお借りしながら、イチから関係法令などを勉強しました。
前河:東京メトログループ内でロールモデルとなる開発実績がなく、スケジュール感や、確認すべきポイントなどすべてが手探りだったことが印象的です。関係者と連絡を密に取って、スケジュール通りに進むよう調整しました。
東京メトログループらしさを演出する遊び心も
―――入居者に楽しんでいただくための工夫もあるのだとか?
西澤:館内の各所に鉄道にまつわるデザインを散りばめました。
前河:社内でも、「細部にまでこだわりが感じられて良い」、「入居者様やスタッフの方々の話題の一つになりそう」と好評だったんです。
西澤:東京メトログループが開発したからこそできた遊び心ですね。
おわりに
―――読者の皆さんへお伝えしたいことをお願いします。
前河:地域のニーズや周辺エリア・街の特性に合わせた不動産開発の強化に取り組み、お客様の日常を支える新たな価値の創造に貢献していきたいです。
西澤:皆様に心地よい都市生活を提供していけるよう、尽力してまいりますので引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
※記事の内容は2024年7月の取材時点のものです。