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南千住駅近くにスケートボードパーク&スクールがオープン!

こんにちは!東京メトロnote編集部です!

今回は日比谷線南千住駅すぐ近く(徒歩1分)の高架下にあるスケートボードパーク&スクールをご紹介します。


●プレスリリース
日比谷線南千住駅から徒歩1分にスケートボードパーク&スクールがオープン!|東京メトロ (tokyometro.jp)
●スケートボードパーク・スクール「RAMP ZERO」
東京スケボー ランプゼロ - RAMP ZERO 東京スケートボード場&スケボースクール 荒川区南千住 (ramp0.jp)



実はこのスケートパーク、社内提案制度から生まれ、提案者が実現まで挑戦を積み重ねたパークなんです。
このスケートパークの開業に携わった企業価値創造部の戸島さんと村田さんにお話を聞きました。

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企業価値創造部 戸島稔貴(写真右)
 ・2005年入社
 ・東西線電機区をはじめ、地下鉄メインテナンスへの出向等、電気設備の保守を経験
 ・2023年7月から企業価値創造部 新規事業企画担当に所属
企業価値創造部 村田幸星(写真左)
 ・2017年入社
 ・東西線工務区、半蔵門線・南北線工務区で軌道の保守等を経験
 ・2023年7月から企業価値創造部 新規事業企画担当に所属
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なぜ東京メトロがスケートパークを運営するのか。


(戸島)私はスノーボードが好きなんです!スノーボードのオフシーズンのトレーニングとして、スケートボードに興味を持ちました。そんな中、私の子供がスケートボードを始めたのですが・・・実はスケートパーク(スケートボードを練習する場所)自体が少ないですし、その中でも電車で通えるところはごくわずかです。スケートパークが混雑すると他のスケーターと接触し怪我をしてしまう可能性も高くなってしまいます。もっと安全に練習できて電車で通える場所があればいいのに、と課題を覚えました。
(村田)入社してすぐに所属した東西線工務区では、高架下の土地に異常がないか巡回する仕事をしてました。東西線は地上を運行する区間が長いのですが、その高架下に活用できそうな土地がたくさんあることに気づきました。私自身スケートボードをプレイするのですが、戸島さんと同じくスケートボードを練習できる場所が少ないことに課題を感じていました。上級の技を習得するまでストイックに練習するスケーター仲間の熱量は本当にすごいんですよ、この課題を解決することで、仲間の力になりたいと思っていました。
(戸島)スケートボードは、子供・大人、性別、国籍を飛び越え、技のレベル、技に成功した・できなかった、に関係なく、自分らしさをもって挑戦したことをたたえ合う文化があります。「この競技にチャレンジする人が増えることで、活き活きと個性が輝く東京になっていくはずだ」。この信念のもと、このパークの強みである「RAMP(ランプ)※1」とスケートボードをやってみたい子供や初心者の始まりの場所を意味する「ZERO(ゼロ)」を組み合わせて、「RAMP ZERO(ランプゼロ)」と名付けました。南千住駅近くの場所も見つかり、電車でアクセスしやすいこともメトロならではです。

※1 パーク内に設置されている楕円を半分に切ったような形の滑走用の構造物のこと。

RAMP ZEROができるまで。


(村田)2022年6月、工務区に所属しているとき「メトロのたまご」という社内制度を活用して、高架下を利用したスケートパーク建設を提案しました。

「メトロのたまご」とは?
2013年から導入したチャレンジングの企業風土醸成、人材育成及び新規事業の創出を目的とした東京メトロ社員対象の社内公募プログラム。新規事業のアイデア立案から簡易事業計画策定まで、起案者が主体的に推進する。審査を通過後は案件の主担当者として事業化に向けて検討を進める。

提案したところ、「メトロのたまご」事務局(企業価値創造部)から「戸島さんという2021年度に同じスケートパーク建設の提案をした人がいるよ!」と紹介を受けたんです。提案したとき、周囲の人は「そんなことできるの、楽しそうだね」と応援してくれる人もいれば、「本当にできるの?」と厳しい目を向けられたこともありました。そんな中、自分と同様にスケートボードを練習できる場所が少ないという課題に立ち向かう同志が見つかったことをうれしく、そして心強く感じましたね

(村田)戸島さんと企画を練り、段階的な審査を受ける中で、都内近郊で100名以上の親子にスケートボードを取り巻く課題についてヒアリングを行いました。自分が課題に感じていたように、「スケートボードの技術が学べる機会・場所が少ない」「電車で行けるパークが少ない」等の課題が明確にでき、「初心者向けスクールを中心とした都市型スケートパークの需要があるのでは?」という仮説に至りました。
(戸島)ヒアリングさせてもらった方が「子供がスケートボードにチャレンジしたいと言っているが仕事があるから平日はスケートパークが遠くて連れていけない。土日なら連れていけるけど、車を所有しておらずバスや電車を乗り継いで2時間近くかけてスケートパークまで行く」と言っていたんです。親子でスケートボードを楽しむ者としてとても心に刺さった言葉でした。

(戸島)事業化に向け、企画を更にブラッシュアップし、2023年5月の審査をもって、2024年4月から1年かけて日比谷線南千住駅の高架下で事業検証を行うことが決定しました!妻は「鉄道会社の仕事の中でスケートパーク作れるの?」とびっくりしていたのですが、子供は「スケートパーク作り頑張って!」と応援してくれたことが力になりました。

(村田)戸島さんとはスケートパークづくりの細かい点でこだわりがぶつかることもありましたよね。私は今頑張っているスケーターを応援したい、戸島さんは初心者を応援したい・・・
(戸島)本当に色んなことがあったよね。村田君と高架下の敷地の除草・伐根に自分たちだけでトライして全然歯が立たなくて、結局専門業者にお願いしたことも、今となってはいい思い出だね。ランプが完成したとき、照明が点灯したとき…、自分たちで考えたものが形になる度、感動が止まりませんでした。   

↑雑草だらけだった土地をキレイに・・・。                        

完成したパークの推しポイントは?


(村田)高架下という小さな土地なので、小規模なミニランプ中心のパークにしつつ、高さが異なるランプを用意して、個人のレベルに合わせてステップアップもできるようにしました。ヒアリングの中で把握したニーズも踏まえ、特にコーピング(※2)の長さにこだわりました。長ければ長いほど、初心者は安心して練習できるし、上級者はより難しい技に挑戦できる。戸島さんと私、二人のこだわりが詰まったパークになりました。
 ランプエリアだけでなく、フラットエリアも用意しました。小さな土地なので、自分で組み合わせができるアイテムを用意して、パーソナルな練習ができる環境を整えました。ボードやヘルメット等の道具のレンタルも行っているので初心者の方も気軽に遊びに来てくださいね。
 もちろん安全に楽しんでいただくことが第一です。ミニランプで練習できるのは基本1人なので、他のスケーターと接触し怪我につながる可能性がとても低いです。また、ランプの上部には落下防止の柵や飛び出し防止のネットも取り付けてあります。

※2 ランプ上部のへり部分に取り付けられた鉄パイプのこと。この部分を使って様々な技を行う。    

↑スケートパークのポイントを力説する村田さん                      

人々のつながり、ローカルを大切にしたい。


(戸島)私も子供と一緒にスケートボードを楽しむ中で、子供の成長を感じ、また子供からも学ぶことも多くあります。東京メトロの沿線に住む方を始め、このRAMP ZEROに集まる人のコミュニケーションが深まり、新しいことを始める人を応援する場になれると嬉しいですね
(村田)スケートパーク周辺地域の皆さんや、ローカル(そのパークを拠点とするスケーター)との関係を大切にしていきたいです。スケートボードの多様性を認め合う文化をRAMP ZEROから東京に発信していきたいです

※記事の内容は2024年3月の取材時点のものです。


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