PASMOを持っている人であれば誰でも登録できる「メトロポイントクラブ(※)（以下「メトポ」）から、新たなサービス「ランク制度」が2023年3月1日（水）にスタートします。ポイントの貯まり方がリニューアルされ、PASMOを使って東京メトロ線に乗車すると、ご利用状況に応じて「ランクスコア」が貯まり、貯まった「ランクスコア」によって会員ランクが決まります。上位ランクになるほどポイント進呈率が高くなるので、乗れば乗るほどお得にポイントを貯めることができます。
そんな“ポイントの貯めやすさ”にこだわった「ランク制度」開発の裏側に、どんな視点や考えがあったのか。さらに、メトポと一緒に東京を楽しむ方法について、企画・立案に携わった2人に話を聞きました。

※東京メトロ「メトロポイントクラブ」の詳細はこちらからご確認いただけます。

ゲームみたいな、ワクワクする仕掛けを

後藤：メトポの新しいサービスの開発にあたっては、「東京メトロを利用されるお客様にとって、本当に魅力的なポイント制度とはなんだろう？」とチームで考えることから始まりました。ディスカッションの場では、私たち自身も普段から世の中にいろいろあるポイントサービスを使うひとりのユーザーとして話し合い、やっぱり日常の何気ないシーンで貯まるポイントだと使うよね、と。
結局、ポイントは貯まってこそ楽しめるものですし、ポイントが貯まりやすいことがお客様にとっての魅力になるという答えに行き着きました。

上滝：自分も普段からさまざまなポイントサービスを使っていますが、あといくら使えばポイントがもらえる、次のステージに進めるという状況になると、つい頑張りたくなるんですよね。そういったハードルがあると気分が上がると伝えたところ、チームのみんなが賛同してくれて。「ワクワクするような仕掛けがほしい」「ゲームみたいな要素があると楽しそう」などの意見が上がり、ここから乗れば乗るほどポイントが貯まり、ステップアップもできるという「ランク制度」につながるアイデアが生まれました。

どんなライフスタイルの人でも、
楽しめるサービスに

上滝：メトポの「ランク制度」は毎月の電車のご利用状況に応じて、会員ランクが上がっていくサービスです。ランクスコアは月末時点の東京メトロ線のご利用金額などで決まり、上位ランクになるほどポイント進呈率が高くなり、最大でひと月あたりのご利用金額の10%がポイントとして入ります。ポイントは10ポイント＝10円単位でPASMOにチャージできるので、また次のおでかけに使えるようになります。

後藤：「ランク制度」の特徴は他にも、東京メトロ線を含むPASMO定期券を利用されているお客様もポイントが貯まりやすいという点があります。この背景には、コロナ禍における数年間で、人々のライフスタイルが大きく変化したことにありました。電車の利用シーンや機会は多様化し、通勤や通学で毎日乗る人、たまに乗る人、朝早く乗る人もいれば、昼間に乗る人もいます。
私たちは、その中で特定の人だけが楽しめるものではなく、どのようなライフスタイルの人にもおでかけを楽しんでもらいたいという思いから、PASMOのチャージ残額を使ってのご乗車はもちろん、東京メトロ線を含む定期券をお持ちの人はそれだけでランクスコアが貯まり、よりランクアップしてポイントが貯まりやすい制度にしました。

上滝：サービスの詳細を検討するため、お客様ひとりあたりの東京メトロのご利用状況を細かくリサーチし、データ分析を行いました。1番割合が大きかったのは月に2〜3回のご利用で、私たちが想定していた以上にご利用回数が少ないことに驚きました。
それはつまり、お客様が東京に来たり、東京の中を移動したりしていないということで、東京の魅力に触れる機会も少ないということです。

メトポで、まだ知らない東京を
知る機会をつくりたい

上滝：私は東京にはまだまだたくさんの楽しみ方があるものの、多くの人に知られていないのではないかと思っています。そんな人たちがメトポのポイントが貯まっていくことで、「ポイントが貯まった分でちょっと寄り道してみよう、おでかけしよう」と考える“きっかけ”になったら、と。
メトポを通して東京に胸を躍らせる機会をもっと増やしていきたい。ポイントを使ってでかけられるなら、他の場所にも足を伸ばそうかな、と思っていただくことで、さらなるおでかけの機会をつくることができるのではないかと。もう1回電車に乗ろうかなと思うこの気持ちが、乗れば乗るほどポイントが貯まるサービス設計につながりました。

後藤：電車は移動手段のひとつ……そう思っている人もいらっしゃると思います。「電車に乗ること」が生活の一部として受け入れていただいているからこそ、今度は「電車に乗ること」の先にある東京の街の魅力も、もっとお届けしていきたい。
たとえば、電車から降りた後に立ち寄ったお店などで「メトポに入っておいてよかった！」と思っていただけるようなサービスの展開を考えていくなど、東京メトロだからできる東京へのおでかけのきっかけをつくり、東京に集まるみなさんのわくわくする生活につなげていきたいと思っています。

これが私のメトポの楽しみ方

後藤：東京には、駅から地上に出て、いざ散策してみないとわからない魅力的なスポットがたくさんあります。こぢんまりしたパン屋だったり、路地裏のおしゃれな花屋だったり。以前、代々木上原を歩いていたときに、メニュー名の読めないブータン料理のお店を見つけたこともありましたね。
ランク制度が始まれば、もっとポイントを貯めながら移動できますし、歩き疲れたら電車に乗って帰るという気ままな楽しみ方ができると思います。

上滝：東京メトロの駅の中には、実は意外と近い場所に位置しているものがあります。路線図を見ても距離感まではわからないので、そういう発見もおもしろいのではないでしょうか。たとえば、淡路町駅と神田駅は徒歩で数分の距離にあるので、一度電車を降りて、街の活気を感じながら歩いてみるのもいいですよ。
また、ポイントをいっぱい貯めて一気に使いたい人は、1日中ポイントだけで東京を満喫してみるのもおすすめです。

皆様にもっと多くの東京の顔を知っていただけるように。メトポをおでかけのきっかけに、これからも東京を楽しむ後押しをしていきます。

【教えて！メトポのギモン】

Q. 1駅の利用でもランクスコアの対象になるの？

A.はい、対象になります。PASMOのチャージ残額を使っての乗車であれば、1駅からランクスコアの対象になり、1か月間で貯まったランクスコアに応じて翌月のランクが決まります。

Q. ランクは何でチェックすればいいの？

A. メトポWEBサイトの会員ページからログインして確認することができます。会員ランクにあわせて、画面に出てくるバッジの色がレギュラー、シルバー、ゴールド、プラチナと変わっていくので、ランクアップ感を見て楽しむことができます。

※「メトポ」についてはこちらからご確認いただけます。

Q. すでに他の鉄道会社のポイントサービスに登録しているけれど、メトポでもポイントを貯めることができるの？

A. はい、貯められます。PASMOをお持ちの方であれば、他の鉄道会社のポイントサービスに登録しているPASMOや、他の鉄道会社の定期券としてご利用中のPASMOでも、メトポに登録できます。

※「PASMO」は株式会社パスモの登録商標です。

※記事の内容は2023年1月の取材時点のものです。